研究開発

あらゆる分野で技術革新が起きている現在、私たちの熱処理・表面処理を必要とする 用途や素材も日々進歩しております。 それらのニーズに対応した技術を研究開発すべく、 私たちは産学官の連携を積極的に推進しております。 特に、龍谷大学理工学部物質化学科とは、 超硬質セラミック被膜ファインコーティングの新たな可能性を広げるために、 平成13年より共同研究を継続しております。

平成18-21年度 戦略的基盤技術高度化支援事業

私たちは平成18年度に、中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律第4条第1項 の規定に基づき、「金型・治工具の耐高面圧化に資する拡散・表面被覆融合処理技術の開発」 というテーマにて、経済産業省より特定研究開発に認定されました(認定番号:近畿0608051)。

それに対して、龍谷大学を管理法人として、平成18年より3カ年、経済産業省より、 戦略的基盤技術高度化支援事業に係る研究委託を受託いたしました。

現在、鋭意研究開発を進めております。内容については、下記の日刊工業新聞の記事をご参照ください。 (画像をクリックしていただくとご覧いただけます)

平成16年度中小企業ベンチャー挑戦支援事業

私たちは、平成16年度に「超硬合金製マイクロ金型へのナノコーティング」というテーマで、 経済産業省の中小企業ベンチャー挑戦支援事業の研究開発の補助金をいただくことができました。 それにより、下記のような成果を得ることができました。現在、ファインコーティングナノとして、マイクロ金型やカッターなどに採用いただいております。

破断面の電子顕微鏡観察
破断面の電子顕微鏡観察

【特徴】
○非常に硬い表面硬度 Hk3000以上
○2種元素の複合化によるサブミクロンの膜厚制御法の確立
○基材界面の拡散現象を利用した高密着性
【特性】
基材:AF-1(超微細組織超硬合金)
膜厚:0.51ミクロン

(右図)
無処理の場合の数値を100とした場合の特性比較

*硬度=ヌープ硬さ25gf
*耐摩耗性=大越式摩擦磨耗試験の磨耗量での比較
*抗折力=直径10mm・スパン15mmの3点曲治具にて測定

複合炭化物被膜による効果
複合炭化物被膜による効果

実証試験

基材:P3=WG-1
            1.120±0.002 X 0.958±0.001の小判型抜きパンチ
        H1=UF-1
            φ0.485±0.002の丸抜きパンチ
膜厚:0.3ミクロン

その他の産学官連携の実績

平成14年 課題対応技術革新促進事業のうち研究調査事業の委託(中小企業総合事業団[現中小企業基盤整備機構])
平成13年 東大阪市研究開発助成金 受託
大阪府 中小企業経営革新支援法の認定